日積神代往還

①日積神代往還=日積大原から大里、中山、本谷を経由して神代に沿っている。正式な名称はない。
②大帯姫八幡宮=大平宝宇年間(757~764)に宇佐八幡宮から勧請したといわれている。現存する1424(応永31)年から1878(明治11)年にかけての10枚の棟札は、市文化財に指定されている。9月1日直前の土曜日に境内で八朔大踊りがひらかれる。参道左側は、1955(昭和30)年まで大里小学校があった。
③ふれあいどころ437=2013(平成25)年、旧大里小学校跡地にオープンした都市農村交流施設。農産物直売所、農家レストランがあり、地域の交流の場としても使われている。


④尾崎原三界万霊塔=1717~18(享保2~3)年、百姓一揆の責任を追及され処刑された人たちの供養塔といわれている。
⑤鳩子の滝=鳩子川の渓流に三段になった滝があり、「日積八景」の一つ。そばに大師堂がある。滝の上流には、サンショウオの生息がみられる。
⑥正福の清水=昔この近く正福寺という寺があった。その寺のお坊さんが托鉢の米を取り落としたところ突然清水が湧きだし、名水なったといわれている。その後寺は火災で焼け、廃寺となった。
⑦的場の苗打ち墓=田んぼの中にあるちいさな塚。昔、早乙女が通りがかりの侍を歌にしたことで無礼打ちにににあった。これを悲しんだ百姓たちが早乙女を丁寧に葬り、墓として塚を盛ったものであると伝えられている。
⑧大愚和尚生誕地=1736(元文4)年、百姓の子として日積に生まれたが、志を立て、僧侶となった。各地に寺を創建し、高名な禅僧となり、萩・東光寺の第15世住職を16年間務めた。
⑨十楽寺=浄土宗の寺。もとは真言宗で、弘法大師の創建と伝えられている。本尊の阿弥陀如来仏は、平安時代に恵心僧都が参詣し刻んだといわれている。市内では最古の藤原仏といわれており、市の文化財に指定されている。18段の石段に合計17個の盃状穴が見られる。
⑩岩尾の滝=浄土宗光明寺の境内にある。雄滝・雌滝・白糸の滝・住吉の滝の四つの滝を総称して岩尾の滝と呼ぶ。明治後期には、夏期を中心に多くの見物客が訪れていたという。当時は十数棟の宿泊・休憩施設があり、山陽鉄道に臨時停車場として神代駅が設置されるほどであった。
⑪神代の板碑=旧光明寺に立つ自然石。正面中央部に円を描き、その中に弥陀三尊種子を刻む。中世末期のころのものと考えられている。ものもらいができたときに祈ると治るといわれる。