琴石山
柳井の名峰琴石山に登ると四方に視界が開け、南には風光明媚な瀬戸内海が望まれ、眼下には柳井市街が一望でき古代の遺跡熊毛王の墓と言われる前方後円墳を見下ろすことができます。振り返ると山々に囲まれた日積の盆地や近郷の山里を見渡すことができます。
この山は標高545メートルの岩山で道は非常に険しく、昔には、事能要害として事能城があったと言われています。 『玖珂郡志』には、「山頂ニハ城跡アリテ、山路嶮岨也、城主ハ高井土佐守、或ハ堅田ト云、本丸・二丸ト云峰二有リ、本丸ハ東西二十間ニ九十間程也、上ノ平ミニ炭釜ノ如窪キ所アリ、所ノ者ハ掘ト云、二丸ハ上ノ平ミ狭シ」などの記載が見られます。
また、弘治・永禄の年間の事能要害関係資料によると、高井彦次郎元任は事能城番の正覚寺守恩に隨遂する城番衆の一人で、毛利方として功労があったと伝えられていることなどから、大畠瀬戸・柳井水道を通る海上交通の見張りをしていたものと思われます。
頂上から一段下った所の岩肌に、直径二十センチメートルほどの穴が ・上から一段下った所の岩肌に、直径二十センチメ陣を構えた所の旗柱を立てた穴と言い伝えられています。 現在、山頂には一堂の社があります。
日積松ヶ段の人々によって、毎年旧暦3月14日に祭礼が行われています。