瑞雲寺
1373年「応安6年」大内弘世瑞雲寺伽藍建立(郡志)。正読国師を招いて開山とする。
今も、国師の木像が残っています。本尊は、薬師如来といわれますが、秘仏で、住職の夢枕に立たれない限り、ご開張はありません。
境内八丁といわれる大寺でしたが、大内氏の滅亡で、建物の一部を岩国の寺の用材としたり、他の寺の末寺となって、衰退しました。
元禄年間に、やっと再興を許可されました。その為か、寺壇制度より取り残され、日積郷中から麦初穂を托鉢する許しを得ています。
境内に宝筐印塔、背後の山に、新四国霊場の石仏が並んでいます。寺の門前には、白檀が斜めに生えています。
『玖珂郡志』に、「寺前ニ白檀古木、邪心者ニ蛇体ト見ユルヨシ。泉州境大寺ニテ、大師、風波ノ難ヲ免レンガ為ニトテ、白檀ヲ以自ラ薬師仏ヲ作玉フニ、悲願余尊ニ勝ル。」とあります。不心得者でなくても、大蛇がうねっているように見えて、異様である。『柳井市史』(総論編)には、学名の「イブキビャクシン」の名で出ています。